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ストリーミング講座

今回のテーマ: ストリーミングコンテンツ制作

今回はストリーミングに適した動画の撮影・編集を解説していきます。

◆ストリーミングに適した撮影

1. ストリーミング配信する動画の構成を考える(撮影ポリシー)

撮影する素材をただ漠然と撮ってしまっては後の編集時に苦労をします。最悪の場合は再度撮り直しをするシーンが発生するなど、時間のロスにもなりかねません。事前に撮影ポリシーを決めておきましょう。

※撮影ポリシーとは誰に何を伝えたいか?また、それを伝えるための具体的なシーンをあらかじめイメージし(スケッチしておくと役立ちます)、それに伴った撮影を行う事を言います。

2. ストリーミングに適した撮影方法

ストリーミング配信は限られた帯域の中で配信するので、撮影時にはそれなりの工夫が必要です。

【早いパン・早いズームは避ける】

フレーム間の差分が大きければ大きいほどエンコード時の圧縮率は低下します(画質の劣化)。場面転換が多く発生する早いパン(PAN)や早いズームは避け、ゆっくりとしたカメラの動きを心掛けましょう。

【被写体に近づいて撮る】

ストリーミングの再生画面サイズは小さい(320×240位が多い)ので、ズームアウトでのシーンはあまり適していません。何が映っているのかがストリーミング配信時に視聴者へ伝わりにくいからです。できる限り被写体に近づき撮影しましょう。

【異なるカメラアングルを用いる】

ストリーミング配信を考慮した撮影ではズームが多用できないため、どうしても同一アングルからの撮影が多くなってしまいがちです。これでは単調な絵になり視聴者が飽きてしまいます。なるべく違うアングルからのカットも用意しておきましょう。

【三脚は必須です】

手で持って撮影すると必ず手ぶれによって不安定な映像になってしまい、視聴者が船酔い状態になってしまいます。出来る限り三脚を使用した撮影を心掛けましょう。

【細かい映像にしない】

多くの色を使った細かい映像はエンコード時に多くの演算処理を行うこととなり、結果圧縮率が低下します(画像の劣化)。撮影時の細部撮影は最低限に抑えましょう。(例:背景は単純なものを選ぶ、出演者の洋服はチェックやストライプなど細かい柄物はなるべく避ける、等)

【明るめに撮る】

ストリーミング用に画面を小さくエンコードすると、どうしても元画像の画面が縮んで暗めになります。なるべく明るいところで撮るか、室内なら照明を使用して撮りましょう。

【現場音を録る】

現場音を録るにはカメラのマイクではなく、マイクやピンマイクを使用して確実に撮ります。講演やセミナーなどの撮影時には会場にあるミキサーから音声をもらって録りましょう。

◆ストリーミングに適した編集方法

ストリーミングファイルを作成するまでの作業フローは下記のようになります。

1. 素材を用意または撮影
2. ムービーをパソコンへ取り込む
3. 取り込んだムービーに編集が必要な場合は編集ソフトなどで編集をする
4. ストリーミングファイルへエンコード(変換)できるファイル形式にする
5. エンコーダにてストリーミングファイルへ変換する

作業フローからも判るように、撮影後からストリーミングファイルを作成するまでは全てパソコン上での作業になります。まずは、素材(撮影したムービー)をパソコンへ取り込みましょう。なお、パソコンへ取り込む事を“キャプチャ”と言います。
※キャプチャ方法は、動画編集ソフトを使用して行います。動画編集ソフトにより、操作方法が違いますので、使用しているソフトのチュートリアル(説明書)をご参照ください。

次に編集を行います。今回は紙面の制約もあり、また動画編集ソフトによって編集方法が異なりますので詳しい説明はできませんが、ストリーミングに適した編集ポイントをいくつかご紹介いたします。

1. トランジション(シーンつなぎ目効果)の多用は避ける

フレーム間の差分が大きくなり、エンコード時の圧縮率を下げてしまいがちになります。その結果、トランジション適応部分がカクカクしたり、ブロックノイズが発生したりします。

2. 編集段階で画質の色補正を行いましょう

コンピュータのディスプレイは色情報を光の三原則であるRGB で表します。一方NTSCはYUV で表します。このYUVをRGBに当てはめて表示すると、白は明るい灰色、黒は暗い灰色になり、全体的に画面が暗くなります。ストリーミングファイルはコンピュータのディスプレイで視聴するケースが殆どなので、画質補正を行わない状態でエンコードするとムービー全体が暗くなってしまいます。そこで、編集段階でエフェクト(ムービーに特殊な効果を与えたり、画質補正を行うフィルタなど)を使用してコントラスト・ガンマなどを上げて補正を事前に行っておく事を推奨します。

※ エンコーダ自体に画質補正ができるソフトがある場合は、エンコーダ側で画質補正を行った方が良いです。

3. オーディオ ゲインの調整

ストリーミングファイルはコンピュータで視聴するケースが多いと思います。ユーザ環境によっては、サウンドカードやスピーカーのスペックにより最適な音量で視聴できない場合が多々あります。編集時にはデシベル ゲインの値を+6以上の値で設定をして下さい。

編集が全て終了したら、最後はストリーミングファイルへエンコードできるファイル形式にて書き出しを行ないましょう!エンコーダによって扱えるファイル形式は様々ですが、今回は「Windows Media エンコーダ」で扱えるファイル形式を記しておきます。

【Windows Media エンコーダで扱えるファイル形式】
.wma、.wmv、.asf、.avi、.wav、.mpg、.mp3、.bmp、および .jpg のファイル拡張子を持つファイル

※ファイル拡張子が .mpg のファイルをソースとして使う場合は、エンコード用のコンピュータ上に MPEG-2 互 デコーダがインストールされている必要があります。