中華人民共和国
中華人民共和国は、13億の人口を抱える世界最大の国家です。2008年8月8日から開催されるオリンピックは、急速な経済発展を遂げてきた超大国「中国」の底力を世界に問うことになるでしょう。五千年を超える歳月がもたらす文化は、豊かで多彩です。食文化、芸術、文学のどれをとっても広域な国土と多様な民族文化が複雑に絡み合って出来上がったものです。中国の映画市場は、今や大きな規模を持つことから、国際的な注目を集めていますが、こうした多彩な文化がその根底を支えています。派手なカンフー・アクションから、繊細な内面描写といった芸術性の高い作品までをも創り出す活力の源は多様で多彩な文化にこそあります。このような文化的な多様性を活かし、大きなスケールを持つことから、中国は映画の分野においても世界から注目される存在です。
ワン・イン監督ワン・イン監督
第4回のCON‐CANムービー・フェスティバルでは、中国の女性監督であるワン・イン監督がグランプリを獲得しています。現在、彼女は、北京電影学院で教員を勤めています。才能ある学生たちを教えることは、彼女自身の映画制作でのアイディアに跳ね返ってくることも多く、愉しく有意義なことだと語っています。この北京電影学院は映画、テレビ制作者を育成する機関としては、アジア最大規模を誇る映画学校です。
休日は、新たな映像素材を発見するために映画を見ることや地方劇団で演技力ある若手を見出すといったことに費やされます。とはいえ、夏の間は、気分転換にビーチや公園を散策することも多いとのことです。第4回のCON‐CANムービー・フェスティバルのグランプリ受賞作品「池 (Pond)」もこうして、何気ない散策の途中、池に咲いた美しい蓮の花を観て着想を得たものでした。この時に、新たな作品の着想を得てからは、足しげく池に通っては、様々に変化する蓮の表情を観察して映像のなかに取りこんでいます。
文化・食べ物
北京は、現在は首都であり、かつては皇帝の都でした。映画の世界においても中国の中心として、多くの行事が開催されています。アジア最大の映画学校である北京電影学院が在るとともに、隣接しては制作会社である北京フィルム・プロダクション・カンパニーがあり、毎日のように配役のオーディションが開催され、映画や映画祭のオープニングが行われています。こうした映画産業が集積している様子は、北京のあちこちで映画祭が開催されていることからも明らかです。北京学生映画祭、北京国際ゲイ&レズビアン映画祭といった多種多様な種類の映画祭が開催されています。
映画、演劇に関連して北京を語る際に、北京で生まれた「京劇(きょうげき)」について触れないわけにはいきません。京劇は、韻(いん)を踏み、声調に乗せて唱われ、語られる台詞にはじまり、アクション、ジェスチャー、格闘を交えた踊りからアクロバットまで舞台上で演じられるすべての要素を盛り込んだ総合演劇です。北京が、また、中国が生んだ究極の芸術文化といえましょう。
なお、北京には中国の様々な地域の料理を食べるレストランが集まり、食文化を楽しむこともできます。ワン・イン監督が特に好きなのは、上海料理ですが、とりわけ、上海の渡り蟹を絹越し豆腐でとじた蟹黄豆腐が大好物です。この料理は、ヘルシーなだけでなく、極上の味わいに富んでいて、一度、口にいれると豆腐がクリームのように溶けて口の中に広がります。




