審査員のおすすめ作品

ユッカ=ペッカ・ラクソ

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ユッカ=ペッカ・ラクソ

Profile

タンペレ国際短編映画祭代表
フィンランド

1959年生まれ。2002年より世界で最も歴史ある短編映画祭の一つとして知られるタンペレ国際短編映画祭代表を務める。1998年よりタンペレのローカルフィルムセンターである非営利団体ピルカンマーフィルムセンターの代表も務め、アートハウスで上映を行うなどメディア教育に貢献している。また、フリーの映画評論家としてラジオや雑誌でも活躍。2004年にフィンランド映画議会の会長に任命され、これによりフィンランド芸術議会の議員となった。ヨーロッパフィルムアカデミーのメンバーでもある。

審査員のおすすめ作品

★第3回フェスティバル おすすめ作品★

白昼(11分)

白昼(11分)

監督:ラジフ・アフジャ
最小限のツールで創られた素晴らしい感覚、見る者に事件が起こった場所とそこで流れた時をリアルに感じさせることができる作品。視聴者はどこか他の場所で起こっていることを見るだけの立場を捨て、事件に干渉することができ、むしろ干渉するべきであることを知っていながらも、事件に干渉しないことを選んだ傍観者達の一人させられてしまう。

愛してないなら、ほっといて(14分)

愛してないなら、ほっといて(14分)

監督:デュアン・ホプキンス
若者の恋愛がどのように甘美であると同時に酸っぱいものにもなりうるかを斬新かつ“忠実”に描写した作品。編集とサウンドトラックの使い方が効果的で、作品のリズムの変化が完璧なほど主題に合っている。使い古された題材「ボーイ・ミーツ・ガール」に基づいた短い台本が未だに素晴らしい映画になり得ると再度証言してくれている。

ヒジャブ(8分)

ヒジャブ(8分)

監督:シャヴィ・サラ
この映画は9分という時間の中で、ヒジャブ、つまり、イスラム女性教徒の礼装に関する難しい問題に取り組んでいる。この作品は問題を解決しようとはしていない。しかし、映画しか出来ないこと、つまり、問題の新たな側面の提示をしてくれている。

クズのリカルド(17分)

クズのリカルド(17分)

監督:リコ・ブラザーズ (カルメン&カルロス)
お決まりの物語映画のパターンを壊そうとする試みと大都会での生活を描く試みがうまくできている。2人の監督は、多くの様々な事柄が同時に起こっているにもかかわらず、それらをうまくまとめることができている。

ゴスペル・オブ・クレオール・ピッグ(19分)

ゴスペル・オブ・クレオール・ピッグ(19分)

監督:ミシュランジュ・ケイ
奇妙で見た人を当惑させる不思議な映画だ。味がなく不要と思われる映像や、同じように不要だが非常に美しいエンディングのカメラワークが含まれている。 主題が明瞭に伝わらないが、実はそのこと自体がこの映画が伝えようとしている主題を鏡のように映し出している。

ホグタウン・ブルース(17分)

ホグタウン・ブルース(17分)

監督:ヒュー・ギブソン
ドキュメンタリー的な手法が、この悲哀と憎悪と愛についての映画にぴったりと合っている。

バスと彼女の髪の花(8分)

バスと彼女の髪の花(8分)

監督:アサフ・アグラナト
人生が甘美でシンプルであり、時間さえも違うペースで流れるように思えるある夏の日の感覚を申し分なく捉えたとても伝統的なアニメーション・フィルムである。

アバター(15分)

アバター(15分)

監督:ルイス・キレス
スリラーであり、復讐劇である。短い、悲痛な物語が非常に効果的な方法で語られている。

マエストロ(5分)

マエストロ(5分)

監督:ギゾ・M・トート
いかにいわゆる3D(私には、スクリーンは未だ2次元のみに見えるが)のような新しいアニメーションの技術が発達しつつあり、いかに映画製作者たちがそうした技術を革新的な方法で使い始めているかを示してくれる。ギクシャクした“カメラ”の動きが、一見シンプルなこの作品に、精巧さを与えている。

2輪のデイジー(20分)

2輪のデイジー(20分)

監督:パブロ・バッカ
映画の登場人物に感情移入させる状況や場面をうまく作り上げている。話の筋は少し薄いが、全体的に将来を期待させる作品。

★第2回フェスティバル おすすめ作品★

イテッ!(9分)

イテッ!(9分)

監督:ケン・ウォードロップ
正確かつ熟考された映画であると同時に、デリケートで的を得ている。ケン・ワードロップ氏は短編作品の達人であることを再度証明してくれた。

小部屋(5分)

小部屋(5分)

監督:ユ・セオクユン
シンプルな設定のアニメーション映画なのに、それが「箱の中にまた箱」的なジレンマに転じている。私たちにとってはありえない状況が映画の中の人物にはシンプルな解決をもたらしている。M・C・エッシャーが創ったかもしれない映画だ。

妹(13分)

妹(13分)

監督:ダニエル・ムロイ
妹らしい愛と勇気についての良作。奇妙なのに日常的な雰囲気が、束の間のあいだ作品自体の世界を創りだしている。

フィッシング(14分)

フィッシング(14分)

監督:ナターリヤ・ベリュウスケネ
プライドと嫉妬に捕らわれた男たちへのとても愉快な視線だ。

OH!ションション(19分)

OH!ションション(19分)

監督:山口誠
恥をかかないようにするための試みがランドリーへの冒険となった、普通の生活についての作品だ。子供の世界をうまく捉えている。

ルカによる福音書 (20分)

ルカによる福音書 (20分)

監督:ヨハン・サックス
私たちは他の人物を理解しきることはできないことを告白している映画だ。ネオ・ナチの描写が少々恐ろしい。

ジ・エンド(19分)

ジ・エンド(19分)

監督:ホセ・ルイス・モンテシノス
他人の自殺を手助けする人間についての奇妙な話は、私たちが住んでいる社会について考え抜かれた描写となっている。

ある滞在(10分)

ある滞在(10分)

監督:カトリーヌ・ビュッファ / ジャン=リュック・グレコ
このアニメーション映画のスタイルは爽快なほど新鮮であり、ストーリーも観た者を考えさせる。

夏の雲(15分)

夏の雲(15分)

監督:アクセル・ダニエルソン
束の間のあいだ、作品そのものの世界を創り出している美しい映画だ。

ペールケレ!(18分)

ペールケレ!(18分)

監督:アルト・トゥオヒマ
おそらく、同国民としての遠慮とフィンランド人男性の描写があまりに正確なために、この、よく編集されたおかしな映画にこれ以上良いランキングをつけることが出来なかったのだと思う。そう、フィンランドでは、少なくとも時に何処かで、こんな感じなのだ!

★第1回フェスティバル おすすめ作品★

Ohayo(20分)

Ohayo(20分)

監督:岡田 信也
普通の生活と親になることについてのチャーミングで小さな映画だ。この作品はいかに子供があって本当の家族ができるかを示しているともいえる。また、普通の平凡な生活のなかにある美と満足を映し出している。観た後にのどかな気持ちにさせてくれる、ペースの良い、ゆったりとした作品だ。

古びた中庭で (16分)

古びた中庭で (16分)

監督:ヴオン・ミン・ベト
この小さな映画は一見無邪気な遊びと私たちが生きる世界における本当の残酷さとのつながりを力強く示している。とてもシンプルだが勇気を持って重要な事柄について語っている映画だ。

太陽火の如く(20分)

太陽火の如く(20分)

監督:萬里(ウォンリー)
観る者に焼けつく太陽を感じさせてくれる良い映画だ。水を運ぶ冒険は運にも見離され、他の人々の助けがないにもかかわらず配達をする男の旅となってしまう。

ディメンショナル・エスケープ (8分)

ディメンショナル・エスケープ (8分)

監督:佐伯 雄一郎
新旧のアニメーション技術を上手く使っている。追跡とジョークから成る単純な作品だが、スピードとサウンドトラックのコンビネーションによって目に楽しいものとなっている。

悪魔(11分)

悪魔(11分)

監督:イリーナ・エフチェーエワ
新しいテクノロジーを用いたアニメーション。また、それらを非常に革新的なやり方で伝統的なイメージと混ぜ合わせてみせる。もちろん愛についての物語は古く、また少々重苦しいところもあるが、しかし技術的には非常に新鮮で、面白い。

レスポンシビリティ(17分)

レスポンシビリティ(17分)

監督:イオ・ハン・ウィ
犯罪者に対する見方を変え、現実の生活はどのようなものかを伝えるよくできた短編。残酷だが愉快な物語の背後には、倫理についての厳しいメッセージがある。

失踪(8分)

失踪(8分)

監督:
消える人々についてのバカバカしくも洒落たストーリー。もちろんフィンランド語のわかる私には余計面白い作品だった。(とはいえ、翻訳も非常に正確なものだ)。的確なペースで進み、色彩を素晴らしいやり方で使ってみせる。

ダス・エンデ(9分)

ダス・エンデ(9分)

監督:アントン・ガーリン
コンピューターの可能性の興味深い使い方。終盤はドラマチックすぎるとすら言えるかもしれない。

夏と空と僕らの未来(10分)

夏と空と僕らの未来(10分)

監督:井端 義秀
マンガとアニメに関する新鮮なアプローチ。しかし物語は、日本のマンガを日常的に読む習慣のない人をいくぶん置き去りにしてしまう。

ストーリー・オブ・マットレス(18分)

ストーリー・オブ・マットレス(18分)

監督:ブイ・キム・クイ
普通の生活についての興味深い作品。自分たちにとってはいまさら言うまでもない物事が、豊かでない人々にとっては人生の中心となり得るということを思い出させる。